神津牧場の概要・事業内容

総面積およそ387haの広大な土地に,ジャージー牛約200頭を育成・飼養し,春から秋までは搾乳牛の昼夜放牧を行うなど,土地や気候の条件に適応した山地酪農を実施しています。また,ジャージー種の繁殖,搾乳,牛乳・乳製品の製造から販売までの一貫経営を行っています。

神津牧場の土地利用状況

当牧場は,群馬県甘楽郡下仁田町大字南野牧に所在し,群馬・長野の県境にある物見山(標高1375m)の山頂部から東側斜面にかけて約387haの面積を有し,約100haが牧草地となっています。また,水源涵養や土砂流出防止などの保安林を含めた林地が多く残されているほか,ハイキングコース,展望台,探鳥の森,天文台などが設置されています。

区分

施設地 26ha 事務所,牛舎,牛乳・乳製品加工場,食堂,売店,鉄板焼コーナー, 一般宿泊施設,研修宿泊施設,道路用地,親水公園,溜池等
牧草地 100ha 混播牧草
林地 261ha 杉,落葉松植林 25ha
他は雑木林
387ha  

公益財団法人神津牧場の目的

当財団は,昭和20年4月,農林畜産業の振興に必要な試験研究,特に実地の事業経営を通じての調査研究や実地応用的試験を行うこと,さらに,その事業推進のための施設や土地を培っていくことを目的に,石橋治郎八氏の寄付により設立されました。以来60数年,設立の趣旨にのっとり,事業経営を実施してきましたが,平成8年からは,事業の拡大として,緑資源の利用についても,調査研究・実証を行ってきております。

酪農事業

乳用牛としては,設立当初よりジャージー種を飼育し,日本ジャージー種とでもいうべきものをつくりあげてきました。また,ジャージー種の繁殖,搾乳から牛乳・乳製品の製造・加工・販売まで,一貫した経営を行っております。搾乳牛も,春から秋までは昼夜放牧を行うなど,土地の条件に適合した山地酪農を行っております。

乳製品の特徴

乳製品のなかで「神津ジャージーバター(発酵バター)」は明治22年より製造され,その品質は広く人の認めるところであり,純良バターの製造は時に採算を度外視して伝統を絶やさぬよう努めています。

アイスクリームは「ソフトとハード」を製造しています。特にソフトクリームは,牛乳の香りをそのまま生かした爽やかな甘味の自信作であり,来訪者の大半にご賞味頂いている人気製品です。

平成7年製造開始の「のむヨーグルト」は,とろみ感の濃厚な味わいで好評を得ています。ナチュラルチーズの製造も古くから行われていますが,現在はチェダーとゴーダの2種類が商品化されています。チーズも独特の味わいがあり,愛用者に珍重されています。

製品のベースとなる牛乳は,一貫してジャージー種牛乳にこだわり続け,高蛋白・高脂肪の乳質がいずれの製品にもよく反映されています。「牛乳が美味しいからアイスクリームもチーズも,みんなおいしいんだね。」といわれております。牛乳はロッジでのコップ売りのほか,1000cc入りのパック牛乳でも販売されています。

観光事業

当牧場には,大正の終わり頃から,荒船山や物見山の風光明媚さと高山の爽やかさを求めて,ハイキングなどでたくさんのお客さんが訪れるようになりました。これをきっかけに,第二次世界大戦前から山荘を経営するようになり,来訪者の便宜を図るとともに,牛乳・乳製品の販売を行ってきました。その後,昭和43年に妙義・荒船・佐久高原国定公園に指定され,妙義・荒船林道の開通とともに,来訪者が増加の一途をたどるようになったので,昭和46年にロッジを再開設し,今日に至っています。

現在,檜造りのおちついた雰囲気の食堂,ベッドを主体とした宿泊施設,牧場産の牛肉を提供している鉄板焼コーナーなどの施設があります。最近では,宿泊施設を利用した1泊2日の牧場体験も行っています。また,宿泊者のみが利用できる牛乳風呂も昔から有名です。

⇒沿革
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⇒受託育成牛放牧事業(公共育成牧場)
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